実戦的であること
そしてなにより「実戦的」であるところにこの本の良さがある。
『長文実況中継』の中心は直読法だが,
他にも読と解の「使える」道具を提供してくれる。
例えば
・パラフレーズ(言い換え)
・未知語の推測法
・パラグラフの構成法
などが受験生が自家薬籠中の物としてきちんと使いこなせる範囲でまとめられている。
細かすぎて入試の最中に使いこなせるかどうか怪しい、それでは意味がない。
受験生がきちんと使いこなせる便利な道具であるところが「実戦的」なのだ。
小技も利いている。例えばR(Retention)マークなどはとても実戦的だった。
等位接続詞が何を並べているか、授業や参考書では下記のように縦に並べて分かりやすく説明される。
しかしテスト中はこのように縦に並べて書いている時間はないであろう。
そこでこの『長文実況中継』ではRマークを使って対処する。
①と②がともにRにつながっていることを示している。
これで pass into the room とpass out of the room が並べられていると分かる。
私が受験生の頃も,模試や入試で構文がとりにくい文を分析するのに大活躍してくれた。